ヴォルとヴォルデモートはダンブルドアがスキーターに記事を書かせ、そのほかの話が終わるとハリーを連れて必要の部屋に飛び込んだ。そのままハリーの制止も聞かず、二人でハリーを愛した結果、ハリーは寝台でぐったりと眠っている。スコージファイで体中についた欲望の証は残っていないが、体中に咲いた赤い花は白い肌に残されていた。
ぐっすりと眠るハリーを挟んで寝台に腰かけるヴォルとヴォルデモートはまだ足りない、とそう疼くのを堪え、ハリーの頭を、頬をそれぞれが撫でる。分霊箱を寄せ集めて蘇ったヴォルデモートにハリーとヴォルの血が混ざったことで、夏の夜に見たように3人の意識は半ば共有されていた。
ダンブルドアはあの時言わなかったが、ハリーがパーセルマウスになった理由に、ヴォル自身ずっと疑問ではあったが今回のことで何が起きたのかわかっている。意図せずハリーの中に自身の魂の一部を入れ、分霊箱と化してしまっていたのだろう。ヴォルデモートを滅するにはハリーの中の魂をも壊さねばならず、それはハリーの守りの一部となったヴォルデモートでしか壊すことができない。
「この体はどの程度維持できるとおもうか?」
ヴォルデモートの問いにヴォルはもって5年行けばいいだろうと返す。ベースであるヴォルの魂を組み込んでいるわけではなく、あくまでも3つの分霊箱から集まった魂のかけらで構成されているヴォルデモートの体はそう長くないだろうとそう言い放つ。
「第3者がハリーを愛するのはいいことではないが、俺様自身なのだから仕方がない。それに、それだけあれば十分だろう」
「例の薬か。ハリーを男のままというとなかなかな」
自問自答しやすい、と割り切るヴォルにヴォルデモートも当たり前だと返し、二人でハリーに子を産ませるための薬を考える。今までの失敗例も考察も全て知っているからこそ無駄な会話はない。
「それにしても、スキーターといったか。あの記者はまるでハイエナだな」
「あぁ、スクープという名の死肉の匂いを嗅ぎつけてくる様子はまさにな」
あれは相手が悪かったとしか言えないがな、と別れ際にはすっかり丸め込まれ、掌握されていたスキーター。ヴォルデモートの人心掌握よりも狡猾で、いつのまにか手中で転がしている男を思い浮かべてヴォルはため息をついた。あれが自分の相手でなくて本当によかった、とそう考え……はっと顔を上げた。
「ハイエナで思い出したが、ハイエナは確か雌も男性器を持っていたはずだ」
「確かにその通りだ。産道がそれになっているため、非常にこちらとしては痛い見た目だが……。新たに器官を作るのではなく……」
ぶつぶつとつぶやきながらシーツで隠したハリーの下腹部に触れ、ヴォルデモートは必要の部屋に必要な本を出すよう言い、ヴォルはハリーが起きた後に必要だからと食料を調達しに行く。
食料を手に戻ってきたヴォルと共に、まだ眠ったままのハリーの隣で2倍の速度で薬の案を出していった。必要な材料をメモし、蛇になったヴォルデモートがそれを取りに行き……もう盗まれることはないと考えていたスネイプが、無くなった貴重な材料に気が付くのは後日のことだった。
途中不死鳥のパトローナスがヴォルデモートを呼びに来て、ヴォルデモートはしぶしぶといった様子で部屋を出る。部屋の中では食事をとって休憩していたはずが、また二人に抱きつぶされたハリーの隣でヴォルが魔法薬を煎じていた。
大広間で紹介されたヴォルデモートが蛇の姿で戻ってくると、回復薬で起き上がっていたハリーに抱き着き、ひと段落したヴォルもそれに加わる。
「二人の愛はすっごく伝わっているから!!もう!!壊れちゃう!!」
部屋に連れてこられてから3日目の夜。回復薬を飲んだハリーの怒った声にダブルヴォルはうっと声を詰まらせ、反省するかのようにどこかしゅんとした様子で座る。
「終わった後に薬を塗って……」
「そういう問題じゃなくて、気持ち過ぎてその……ヴォルのものしか考えられなくなって……馬鹿になっちゃうか……」
「そんなハリーも俺様は「ヴォル」はい」
膨れるハリーを前にヴォルもヴォルデモートもやや小さくなる。顔を赤くして僕だけ気絶するの嫌だ、というハリーにスイッチが入りかける二人だが、今回は我慢と堪え……もじもじとするハリーを見つめた。
「卒業するまでに体力つけるから」
今はきつい、というハリーに卒業後一か月新居から出さない宣言をしていたヴォルらは、にやにやが隠せずハリーを抱きしめた。今はもう限界だから、と耳まで真っ赤にするハリーに今回はここまでにしよう立ち上がり、そうだハリーと呼びかける。
「例の薬、動物実験を終え、何もなければ完成だ」
もうできたんだ、と微笑むヴォルにハリーは目をしばたたかせ……ヴォルとヴォルデモートを交互に見つめた。ヴォルが二人いれば早そうとは思ってはいたがまさかこんなに早くなるなんて聞いていない、とハリーは抱きしめるどさくさで下腹部を撫でるヴォルの手をバチンと叩く。
ばつが悪そうな顔のヴォルにハリーが微笑みかけるとヴォルは口角を上げ、ヴォルデモートがハリーを抱きしめる。
「どんな姿でもヴォルはヴォルだから、安心してよね」
ヴォルデモートの姿でも、ヴォルはヴォルだから、というハリーにさすが俺様のハリーだ、とヴォルとヴォルデモートはハリーの手を取り、口付けた。