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「ハッハーマイオニー!?いつの間にいたの??」
ばくばくと心臓がうるさい。振り向いたらすぐそばにハーマイオニーとロンがいて…。
「ハリーが外を見ている間によ。」
蛇との会話は聞かれていなようで…まぁ蛇語だから聞かれても困るわけじゃないけども、話している現場を見られたくない。
「それで誰?」
「ロンまで…。言えないよ。内緒。」
絶対に言えない。ヴォルが相手だということも男だっていうことも。年上だってことも。
「もしかしてハリーの恋人、男だったりして。」
「それでも内緒にしなくてもいいのに。それにハリーがそんなわけ…ハリー?どうしたの?」
「まさか図星!?」
顔が熱いということは顔が真っ赤になっているんじゃ…。
「まっまさか、僕がそんな…。」
「男と付き合ってるって?」
「そっそんなことないよ。」
「そう?顔が赤いわよ?」
ぶんぶんと頭を振って違うというのにハーマイオニーは笑いながらわかったわという。
「そうだよな。ハリーが男と付き合っているなんて想像もつかな…ごめn。ハリーがマルフォイと仲良くしているの想像しちゃった。」
うっげぇぇええええ!!!やめてよその想像!
「違うよ!!第一に彼の方がずっと頭いいし背が高いしかっこいいし体温低いけど一緒にいるとあったかいし!性格はかなり悪いけど、マルフォイなんかと一緒にしないで!」
何十倍も何万倍もヴォルの方が上だもん!!
「ハリー、本当に男の人と付き合ってたんだ…。」
意外、というロンにカチンとくる。そうだよ!恋人は男だよ!
「違うよ!」
ここで認めたらなんか負けな気がする。
「今さっき恋人のこと口走ってたわよ。」
「なぁハリー。体温低いってもしかするともしかする?」
え?ういそ、そんなことまで口走ってた!?口を動かすだけで言葉が出ない。
えぇっとロンが言いたいのは…更に顔が熱くなってきた。もしかしたら火を噴いているかもしれない。
「何よロン、もしかするとって?」
「ハリー!君攻め?受け?あ~~でもハリーだったら受けかなぁ~。」
「もうロン!違うって。」
「ん~~攻め?」
「だから!!違うってば!!!あの人は受けなんかする訳…ってさり気に言わせないでよ!」
呆れた顔のハーマイオニーと、したり顔のロン…。
「ハリー?落ち着いて。誰も誘導尋問してないわよ。」
「え?そうなの?」
あーもう!恥ずかしい!!恥ずかしすぎる!!
「あの人って誰?やっぱりマルフォイ?」
「だ~~か~~ら!!違うよ!!」
全然違うってば。
「あら、もうこんな時間。それじゃあおやすみなさい、ハリー、ロン。」
笑いながらお休みというハーマイオニー…。これじゃあロンに質問攻めされるよ!!
「談話室で宿題してくる!!」
「あ!ハリー逃げるなよ!」
談話室に逃げたはいいものの…。いつもならヴォルに助けてもらう分…寂しいなぁ。
いつも肩を抱きよせてくれて…わからないと膝の上に座らせてくれ…。耳元で囁くように教えてくれて…。あー!!だめだめ!想像すると余計にさみしくなるよ!
はぁ…。自分が悪いのはわかるけど…。寂しいなぁ。
「何?わかった。」
「じゃあ俺はこれで。」
野生の蛇が部屋を出ていく。それにしてもなぜこれない?
アクシデントとは何があった?
俺様との関係がダンブルドアに…いや、あの爺の事だ。気持ちの悪い笑みを浮かべで頷いて仲が良ければそれでよしだとか何とかほざいていることだろう。
よし、めんどくさいが姿を変えて乗り込むか。
えぇい、めんどうだが魔法で十分だ!
これでいいだろう。待っているがいいハリー。何があったかは知らないが俺様が来ると合図していたのを勝手にキャンセルするなど…許さん。
暴れ柳があると言っていたな。コブを押すだったか。ハリーめ。俺様に会うときはどうやってこぶを…まぁ後で聞こう。
グリフィンドールの入口は確かピンクの服を着た…太った婦人だったか。合言葉は…。
消灯時間ということは外に出回っている生徒もいないだろう。さて、どうするか。
「そこにいるのは誰かね?」
スネイプの声に振り向くと誰か小さな影が見える。
「ロングボトム、また貴様か!グリフィンドールから5点減点!」
「スっスネイプ先生!!すっすみません!ぼっ僕また合言葉を…」
ロングボトム…どこかで聞いた名前だな。そういえばハリーの話でドジばかりしている…たしかネビルとかいう生徒がいたな。それか。
「いったい何年ホグワーツに通っているのだね。レディに直接聞けばいいだろう。」
はぁと呆れたため息が聞こえる。それもそうだな。合言葉なんて一年間使うものだろうに。
立ち去る音が聞こえて顔を出すとスネイプは呆れたのかさっさと立ち去り…。
よし、好都合だ。
「ぼっ僕合言葉忘れちゃって…。」
「またあなたなの?仕方ないわね…。フィッシュフィシュよ。」
なるほど。今度ハリーに夜這いしに行くか。
「あ、そこの君!」
「はっはい!?君誰?」
呼び止めると振り向いた少年が驚いたように眼をしばたかせる。直接行くのもいいが…呼び出した方が連れて行きやすい。
「俺はヴォロ。ハリーを呼んでくれ。」
「あ、うん、ちょっとまってて。」
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