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☆25:内なる獣

 ぐったりとしているヘンリーを寝台に縫い付け、一気に服をはだける。明かりに照らされた肌にごくりと喉が鳴り、疲れ切った頭はその制御を手放した。
 やはり薬が正常に作用していないのか胸元は平らではなく、わずかに陰影を見せており思考がかき乱される。
 胸を揉み、果実を食む。それだけでもともと少し上がっていたヘンリーの体温がさらに上がった。
 突然の快楽に戸惑うようなヘンリーを置き去りにして、どう猛な獣が歯形を白い肌に残していく。次々に咲かせる赤い印が獣の興奮を助長させ、食らい付く。

 息も絶え絶えなヘンリーの身体に歯型がない個所などない、と言うほどに痕を残し、抵抗のない足を開かせる。そこにはまだ仮初の物があったが気にせず、甘い蜜の香りに誘われるがままに顔を埋めた。
 下着をずらし、仮初の物を固定させてその下の蜜が溢れる箇所に唇を寄せる。

「ひゃぁ……そこ……やぁ」
 触れた熱い舌に体を震わせ、逃げようと腰を反らすのを力でねじ伏せる。その結果彼女の秘所に強く顔を押し付ける形になり、スネイプは満足げに口角を歪めまだスネイプの指以外の侵入も刺激も許していない可憐な蕾をこじ開ける。
 仮初の物に埋もれる様にして隠れていた豆のようなものに歯を立てると、ヘンリーの身体は強張り、蜜が溢れ出る。スネイプはしばらく、狂暴な絶頂の波に押し上げられ悲鳴を上げるヘンリーを抑えて蜜をすすり続けた。

「やだ、それ……こわ、、ぁあっ!イっちゃう、だめ、イってる、イってるぅぅ!!!」
 ダメと繰り返すヘンリーに構わず刺激を与える付けるスネイプは不意打ちのようにヘンリーの胸をつまみ上げた。今日一番の絶頂にがくがくと体を震わせ呼吸も止まるヘンリーは、快楽に思考が焼ききれてくたりと気絶する。

 もっと、もっと乱れてくれ。
 もっと、もっとだ。

 スネイプの中の獣がそう叫び、蜜を求めて舌を差し入れ、刺激する。深く入れると彼女の大事なものを壊してしまいそうで、それだけ理性が働き……内股に痕を残す。引きつる足にいくつも痕を残す。
 彼女の初めてを奪えば……彼女は永遠に傍にいてくるのではないか。彼女の記憶に……永遠に刻みつけられるのではないか。
 薄い腹をそっと撫でる。この下に、まだ男を知らない無垢なものがある。彼女の大事な……。
 いまはまだだめだ、と口づけを落とすだけにしてヘンリーの身体を組み敷く。彼女の甘い蜜が残る口で薄く開いたままの唇に重ねた。ぐったりする舌を捕まえ、思う存分小さな口を荒らす。
 眉を寄せ、解放された瞬間大きく息を吸い……それすらも許さないと言わんばかりの口づけにヘンリーは弱弱しく抵抗する。
 唇を解放し、足を閉じさせてそこに熱くたぎったものを差し込む。疑似的なまぐわいでも細い体を揺さぶり、思うままに突き上げる。
 先ほど蜜をすすったこともあり、スネイプの身体は彼女の秘所を荒らしているような錯覚を覚え、彼女の内股を抉るような硬さでもって汚していく。その刺激に喘ぐヘンリーを抑え、じっと見下ろした。

 愛してる、
 愛してる、
 愛してる
 彼女を、
 ハリエットを、

 赤みを増している肌に何度か欲望の証を散らし、彼女の内股だけでなく腹も、胸も白く汚したとことでようやくスネイプの中の獣が落ち着く。
 擦りすぎた内股が痛々しいほどに赤くなり、閉じさせるために掴み続けた膝は握りすぎたのか、指の痕が青く残される。
彼女のことが好きなのだ。他の誰でもない……。




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