砕けたパズル
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飛ぶように亀のように時間は流れ、透明マントを着てスネイプの部屋に来たハリーは心臓の音がうるさい、とノックする。
何も言わずに戸が開き、マントを着たままのハリーを中へと通した。
「こんばんは、先生。」
マントを脱いでドキドキしながら挨拶するハリーにスネイプはひとまず座るようにと促す。
不安とどこかちょっぴりの期待で高鳴る胸を抑え、示されたソファへと向かう。
渡された紅茶でのどを潤すハリーは隣に腰を下ろしたスネイプにドキドキが更に高鳴り、恋人同士が何をするのか、同じようにカップに口をつけるスネイプをちらりとうかがいみた。
ただ、一緒にいて、同じ紅茶を飲み、同じ時間を共有する。
ただそれだけのことなのにその事実がうれしくて自然と隣のスネイプに寄り添うように少し肩を寄せた。
何も言わずにするりと腰に手が回され、ぐっと抱き寄せられる。
顔を仰ぎ見れば眼鏡が外され、そのまま唇が重なる。
緩んだ手からはカップが取り去られ、空いた手をスネイプの首元に回すよう促された。
息を奪うかのような激しい口づけに必死についてくハリーを強く抱きしめる。
「本来ならば性急過ぎるのだろうが、私はあまり言葉として答えるのが得意ではないのでな。」
銀色の糸が二人をつなぐ中、うるんだ瞳をのぞき込むスネイプは額に、頬に、鼻先に、目元に、次々と口づけを落とし、もう一度合わせるだけ唇を重ねる。
「恋人とか…どうしたらいいかわからないので、先生の色で僕に教えてください。」
脳裏にハーマイオニーが始めた真っ白なパズルを浮かべる。
完成させたら好きな絵を写せるから楽しみだという彼女の、半ばまで組みあがったパズル。
恋愛経験のない自分はきっとあの白いパズルのように何も書かれていないものを持っているはず。
だからそこにスネイプの絵ができたら、それはもう幸せなのだろうと、初めに教えてもらった口づけをスネイプに重ねる。
ハリーに任せるスネイプはハリーの舌を導くように口内に向かい入れ、甘く食み強く吸い寄せる。
鼻から抜けるような声が聞こえ、ほかならぬ自分の声だと認識するハリーは再び顔を赤らめた。
キスに夢中になっている間にいつの間にかボタンを開けられていたらしく、シャツが開かれる。
あっという間にスネイプに回したままの腕に絡まる制服のシャツを残してすべてがスネイプの前にとさらされた。
ソファに押し倒され、じっとりと全身を舐めるように見つめるスネイプを見上げたハリーは恥ずかしさで足を閉じようとして、間にいるスネイプを軽く挟み込んだ。
首筋に口づけを落とされ、鎖骨へとなぞるように移動する。
ピリッとした痛みに、視線を動かせば鎖骨近くに赤い印がわずかに見え、これ以上ないほどに顔を赤らめた。
次々増やされる印に高揚し、腰元が重くなる。
戸惑うハリーにスネイプはふっと笑うと胸の小さな果実を口に含んだ。
電流が走り抜けるような感覚に困惑するハリーは、自分の様子を上目で見つめながらべろりと、果実を舐めあげる黒い瞳を見つめ返す。
優悦に細められる目のまま今度はかじるように食み、強く吸い出して食む。
びくびくと体が勝手に動くハリーはあいていたもう片方の果実が長い指先でくるくるとこねられ、指先ではじかれることに甲高く甘い声が零れ落ちる。
「んっぁ!そこ‥なんで…んぁぁあっ!」
「男でも感じる場合があるのだ。どうやら、感度はとてもいいらしいな。」
もう片方の手が下腹部にのび、震えるまだ幼いそこを撫で上げるスネイプに喘ぐハリーは恥ずかしさで顔を覆う。
散々弄ばれ腫れたように赤く色づいた果実から移動するスネイプはフルフルと立ち上がって、精いっぱいの雄を主張し、先走ったものでぬれる屹立を指先でそっと撫でる。
「やっ…漏れちゃう…ぁ、だめ、そこいじっちゃ…んぁ!」
軽い刺激を与えられ、何かがこみ上げるハリーの訴えにスネイプは躊躇うこともなくぱくりと、口に含んだ。
突然の刺激と、大きな何か…舌で舐められる感覚に熱いものが放たれる。
「まだ出したことはなかったのかね?」
嚥下するスネイプを呆然と見上げるハリーはルームメイト達との会話に出てきた、射精をしたのだと理解し、それを飲み込んだスネイプに目の前がちかちかと瞬く。
指先で弄ばれ、どんどんと熱が集まるのを感じながらスネイプの舌で舐め取られた白い残滓に目を奪われる。
「唇だけでなく、正真正銘、すべて白紙というわけだな。」
普段からは考えられないほど熱を帯びたスネイプの黒い瞳が怪しい光を帯び、再び固くなった屹立に口を寄せ、見せつけるように舐めあげた。
その様子を見ていたハリーはその淫靡な光景に体の熱が上がり続けるのが止まらない。
「私色にか。染め上げがいのある、真っ白なキャンバスだな。」
うるんだ瞳で見つめるハリーにどこか嬉しそうなスネイプは優しく幼い雄をしごき上げる。
今まで快感を覚えていなかったハリーはあおられるがままに急速に熱が集まっていく。
「ひゃっぁ…だめ、変になる、、あっ!」
「全部私に任せて、今は快感に身をゆだねるといい。」
耳元で囁くように促すスネイプにあっけなくハリーの快楽ははじけだす。
スネイプの手にはじけだされた白い快楽のあかしをハリーに見せると、それを舌で掬い上げ、味わうように口に含む。
その光景にくらくらとするハリーは服を着たままのスネイプの、きっと自分より育ち切っているものが収められているはずの一点を知らず凝視して、ごくりとつばを飲み込んだ。
その視線に気が付かないわけもなく、スネイプはハリーの手を取ると自分の股間へと導いた。
されるがままに手を伸ばすハリーは布越しでも熱いと感じる塊に触れて、驚いて手を引っ込めようとして逆に押し付けられる。
自分の指が押し付けられたことでか、びくりと動き、さらに固くなるそこに自分のものにも熱が集まるのを感じる。
触れるたびに震えるスネイプのものに心を奪われていると、スネイプはわざとゆっくり前を寛げ、ハリーの手を使って下着の奥から熱を持った屹立をさらしだした。
導かれるままに下着をずらし、じかに触れたハリーは自分の未熟なものではない、大人のものに驚き、ゆっくりと指をまとわせた。
先ほどは驚いたが、じかに目で見て触れることにごくりとつばを飲み込む。
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