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 ヴォルの肩に顔をうずめ、与えられる愛撫に小さくあえぎ、お返しとばかりに鎖骨辺りを噛む。
「俺様の体にかみつける人間はハリーだけだ」
 これからもずっと、というヴォルは焦らすようにハリーが感じる場所に触れ、高めていく。体を揺らすハリーはいつもヴォルに翻弄されているのなんだか悔しいと顔を膨らませた。

「それじゃあハリー。たまには俺を翻弄させてみるか?」
 前もやったように、とささやくとハリーは顔を赤く染め、おずおずと動き出して頭の位置を上下逆にし、ヴォルに覆いかぶさる。ただ自分の物に触れるのではなく、わざわざ体位を入れ替えたハリーに口角だけが広がって上がっていく。
 ヴォルデモートの全盛期の笑みを知るものからすれば裸足で逃げたくなるというものだが、残念ながらヴォルの目の前にはハリーの物しかないため誰にも見られることはなかった。
 
 んっ、と声をくぐもらせながら一生懸命愛撫するハリーに対し、ヴォルはゆっくりとハリーの物を愛撫する。指を濡らし、ハリーの秘部に入れると体を震わせて、どうにか逃れようと目の前で腰が揺れる。そろそろ効果が出てくるか、と上がった口角をそのままに愛撫を続ける。
 びくりと震え始めた腰にヴォルは満足げに頷いて、ふっと息を吹きかける。

「なんか変……っ!気持ちいいの変わらないのに……ぁっ!んぁ、ああ」
「先ほど飲んだ魔法薬の効果だハリー。感覚は変わらないのに、イキにくくなる効果だ」
 俺様のもだいぶきつい、というヴォルはハリーの腰を抱き寄せて根本を咥えると思う存分味わうように吸い出した。目の前が白く染まり、星が飛ぶハリーは一度リセットしたいのにと高まっていく熱に腰を震わせる。

「そろそろハリーの中に入りたい」
 いいだろう?と限界まで膨らんだハリーの物に息を吹きかけ、ヴォルが問いかける。欲しい、と小さくつぶやく声は無視され、ヴォルは愛撫する手を再開させた。

「やっ焦らさないで……。お願い、ヴォル頂戴」
 やだ、と腰を揺らすハリーにヴォルはあぁもう、と大きくため息をつき体を起こしてぐるんとハリーの体を反転させる。そのまま一息にハリーの中に入れると恍惚とした表情でハリーを見下ろした。

「次は一緒に気持ちよくなろうな、ハリー」
 一気に入れたことで一度達したハリーだが、それを見たヴォルは少し意地悪気な顔でハリーの腰をつかみなおした。

 肌と肌がぶつかり合う音に甲高く甘い声が絶え間なく二人の部屋を満たす。軋む寝台の音や激しくぶつかり合う音など、窓を開ければ間違いなく聞こえてしまう音を立てる二人だが、そこは闇の帝王ヴォルデモートだったヴォル。
 ぬかりなく完全な防音の魔法を施しているために一切の音がこの部屋から漏れることはない。

「ハリー、ハリー……」
 名前を呼び続けヴォルに恥ずかしいハリーは顔を赤くして、先ほどイってしまった高波が再び来ていることを感じつつ抑えることもできずに体を震わせた。

「イきそうか?」
 熱い吐息をこぼすヴォルはそんなハリーの変化を見過ごすはずもなく、一度動きを止めて問いかける。こくこくと頷いて無我夢中でヴォルにしがみつくハリーに俺様もだ、というとハリーの腰を抱いて本能のままに打ち付けた。

「ヴォル、ヴォル!……あぁっ!!」
 これ以上ないほどの奥に突き入れたヴォルは、高まりきったその熱をハリーの最奥に叩き入れる。ハリーもまた勢いよく吹き出すと互いの胸を汚した。

「まだまだできるはずだハリー」
 いつもより出してないから、というヴォルが無理と首を振るハリーを抱きしめ、動きを再開させ……外が白んだころ、ようやく動きを止めた。

 
 




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