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 どれだけ長い間虐めぬかれたのか。真っ赤になったそれはもはや限界まで膨らみ、まるでラズベリーのような赤さをもってハリーの胸を彩る。ヴォルデモートの吐息だけでひくひくと震えるそれはこの後元に戻るだろうか、とハリーは息も絶え絶えに体をひくつかせた。

「まったく開発されていない乳首ではあったが、1から快楽を教え込ませるのもまた愉快なことだ」
 これはどのような味がするのか。そんな不穏な呟きに反応する間もなく、ねっとりとした舌がその果実を転がした。指の刺激のせいであのジェルがなくなってはいたが、冷たい肌と裏腹に熱を帯びた舌と口内に、膨れ上がった乳首は更に主張しようときゅっと力がこもる。おまけにヴォルデモートの舌が蛇のように分かれているせいか、複雑な刺激が与えられ吸われる感覚に頭がおかしくなりそうになる。

「あと少しもすれば取れてしまいそうだなハリー」
 実に興味深い、と両方の果実を味わったヴォルデモートは顔を上げ、喘ぐばかりで唾液を飲み込むのもままならなかったハリーのふやけ切った顔を見てにたりと嗤う。

 そして触れてこなかったハリーの下着に視線を移した。いつの間にかハリーの両足を開かせていた縄はなくなっていたが、一切触れてこなかった下肢に力が入らない。

「胸だけで何度達したのか。もはや下着の意味をなしていないようだ」
 ヴォルデモートの言葉に焦点があってきたハリーはできる限り首を上げ、指摘された自身の下着を見る。こんな濃い色で白い柄のついた下着を履いていたのか、そんな疑問が沸き立つもそれはぬらぬらと光っていることに気が付き、顔を真っ赤に染め上げた。

「一度も触れていないというのに、ここまで汚れるとは。さて、本番となるころには出すものがなく、ドライオーガニズムしかなくなるのではないのか?」
 下着を押し上げるものが何かなんて、さすがにバカなことは考えていない。ハリーのものをヴォルデモートはあの爪をつかい下着越しになぞり上げる。ぞくぞくとした感覚にハリーは背をそらし、ぴんとはった足がシーツをすべる。

「ほう、まだまだ出るようだ。若いなハリー。聞こえるか?女の胎の中に蒔く原初の命が無駄になる音を。ポッター家の跡取りとなるはずのそれがむなしく散っていく様を。あぁ、また。まだ幼いのかカリ首もまだ浅い……。まさかまだ皮を被っているというのか?」
 ちゅくちゅくという粘着質な音に、ハリーはいやいやと首を振るもヴォルデモートはまるで意味を介さない。下着を引き抜かれ、ドロドロとしたものに濡れたものが晒されると、ハリーは見ないで、と蚊の鳴くような小さな声で抗議の声を上げた。

「こんなに真っ赤に腫らして……」
 嗤うヴォルデモートはハリーの様子を見ながら体をずらす。息を整えるのに必死のハリーは何をする気だ、とヴォルデモートの動向を見つめるしかできない。ぬめった舌をハリーに見せつけるようにだらりと伸ばし、びくびくと震えるそれに触れる。まさしく蛇が獲物を舌先で味わい嬲るように、ちろりちろりと揺れるそれに白い粘液がまとわりつく。

 何が起きているのか理解するのに時間がかかるハリーだが、顔を真っ赤に染めてはくはくと唇を動かすしかできない。闇の帝王が宿敵であるハリーのそれに舌を這わせている。急所でもあるそこを握られているという恐怖と同時に、えも言えぬ快感にぞくりとした高揚感を覚える。

「まだ出るようだなハリー。快楽に身をゆだねるがいい」
 きもちがいいのだろう?というヴォルデモートにハリーは首を横に振るも、その緑の瞳はふやけ、快楽に染まりきっている。


闇の帝王の手の中で淫らに咲き乱れる英雄に、ヴォルデモートは失脚する以前から失われていた肉欲に通じる支配欲を思い出し、もっとめちゃくちゃにしてやりたい、と鼻腔を膨らませる。舌先で感じた少年の淡い味に、ゆったりとしたローブの中、ずっしりとした欲望が早く入りたいとヴォルデモートの理性をせっつく。

 ハリーの細い足を掴み、折り曲げるとやっと骨格が男らしくなってきたであろう腰を掴んで引き寄せる。ここまでして扉が開かないという事は、やはり性交することが条件なのだろう。ならば、繋がなければ思う存分嬲り続けられるという事だ。

 自身が放ったものですっかり濡れた蕾は快楽によってほころんでおり、ヴォルデモートが指でなぞればびくびくと震える。手元に置いた瓶を開け、その蕾に向かって中身を傾けた。ぴくんと震えるそこに瓶の中身を中に入れるよう、指を添えて押し込むと蕾はいとも簡単に開き、ヴォルデモートの指ごと瓶の中から出た粘液を受け入れていく。じゅぶじゅぶと音を立てて食いしばる様なそこに満足げに口角を上げ、更に指を押し込み爪で中を傷つけぬようゆっくりと動かした。

 鋭利な爪が時折なぞるのにハリーの体は恐怖なのか、それとも期待なのかに震え長い指をしゃぶる。貪欲な穴だ、とヴォルデモートが呟けば違うと必死に首を振り、もっと刺激をと腰を突き出した。あぁ貪欲なのはハリー自身だったか、とヴォルデモートは言葉に出さずにハリーの頬を舐めあげる。そのまま蛇が獲物を品定めするように頬を舐め……開きっぱなしになっている唇に触れると舌先からその中へと侵入を果たした。

 果実のような、みずみずしい唇をそのまま覆い、ほとんど唇のないヴォルデモートの口で塞ぐ。急に噛まぬよう、空いている片手でハリーの顎を掴んだヴォルデモートは突然の侵入者に驚く舌に長い舌を絡め、愛撫するようにうごめく。
 あまり口づけの経験がないのか、顔を背けようとするハリーを抑え、口内を荒らしていく。舌の根元をくすぐってやれば舌はビクリと震え、ハリーの抵抗が弱くなる。

「あぁここがいいのだな」
 じゅるりと音を立てて離れるヴォルデモートにハリーは緩く反応すると、睨みつけるように……媚びるように熱を帯びた目でヴォルデモートを見つめる。再び唇を塞がれ、根元を嬲るように絡みつかれ吸われ……息苦しさと体を襲う快楽に圧され、ヴォルデモートの手が離れても無防備に口を開いたままされるがままとなる。

 上からも下からも粘着質な水音が聞こえ、もはやどちらの音であるかの判別すらできない。顎を離した手はとがりきった乳首に添えられ、まるで乳しぼりをするかのように根元から先へ、圧を掛けられていく。

「んっぅ゛ぅう!」
 ひときわ大きく跳ねるハリーを抑え、ようやく効果が出たのか、とヴォルデモートの口角が上がる。先ほど追加したジェルの効果。それは体に満ちている魔力を使い疑似的な乳を出させるものだった。本物と異なり、ほとんどアグアメンティで出した水のようなものだが、それを出すという事が射精に近い快楽を呼び込み、ハリーの体が大きく震える。
 下と上から同時に吐き出されるそれに、本来ならあり得ない二重の快楽となり、塞がれた口の中で悲鳴が上がった。

「ハリー、片手で自らのしごくのだ。とびっきりの快楽を味わいたいであろう?」
 散々荒らした唇を離し、耳元で囁き、小さな耳に舌を入れる。両手の拘束が解除されていることに気が付くハリーだが、思考はふやけ切り快楽、という言葉に浸食される。耳に聞こえる水音に徐々に思考が埋め尽くされ、ハリーは出し過ぎてぐったりするそれを握ると欲の儘に上下にこすり出した。

「あぁ、その調子だハリー。いい子だ。ほらわかるであろう。胸もそこも……せりあがってくる快楽がわかるであろう」
 囁く声にハリーの手は自分でも制御できないかのように激しくなり……ほとんど色のないものを噴き出した。


 実に面白い、と興奮するヴォルデモートは仕上げの時間だ、と指を引き抜き、空いたそこに膨らみきったそれを押し込んだ。一切手加減せず一息に突き入れたものはハリーの細くヴォルデモートと比べると小さい体はあっという間に最奥に当たり、それすらも無理矢理こじ開けられる。

「お゛」
 その衝撃で思わずという風に零れたつぶれた声にヴォルデモートは満足し、欲望のままに抽挿を始めた。中を弄っていた手が解放されたことでハリーの両方の乳首をつまむヴォルデモートにハリーの体は跳ねあがる。快楽という波に飲み込まれたハリーは目の前の男がなんであるかを忘れたように声を上げ、地につくはずの足を自ら浮かせた。

 ぱんぱん、とぶつかり合う肌の音とぎしぎしと悲鳴を上げるベッド。そしてもはや嬌声というよりは獣の声に近い声が部屋を満たす。ハリーの手は既に自身から離れ、シーツに投げ出されている。

 ジェルの効果がきれたのか、それともハリーの魔力が枯渇したのか。真っ赤に熟れた乳首からは何も出なくなり、ただ真っ赤に腫れたようなそれが放置されている。ヴォルデモートはハリーの腰を持ち上げ、膝をハリーの顔を挟むように押し付け、相手のことなど一切考えないピストンを繰り返す。

 扉は既に出現していたが、こちらから開けねば扉が現れないのか、誰も開ける者はいない。そろそろ俺様も打ち止めとしよう、と圧し掛かるともう何度受け入れたかわからない最奥にまた注ぎ入れる。

 その感覚で浮かされた足をのばし絶頂するハリーをじっと見降ろすヴォルデモートはにたりと嗤った。ハリーの折りたたまれていた体を解放し、栓をしていたそれを引き抜く。本来侵入すべき場所ではない、ハリーの最奥からは注ぎ込まれ、激しい抽挿のせいで泡だったような気さえするものがあふれ出る。

 行き過ぎた快楽と容赦ない責め苦によって気を喪う事すらできなかったハリーはぐるりと首を巡らせると、無防備な姿をさらしたまま気を喪う。どれほど時間が経ったか、時計も窓すらもない部屋ではわかるすべがないが、男に抱かれたことも、ましてやキスすらも不慣れだった英雄の淫らな姿に、まるで黄金を前にしたニフラーのような、宝を集めるドラゴンのような……。執着にもにた感情が沸き上がる。俺様が作り替え、染めたのだ、と無防備な足を掴み、爪を食い込ませる。

 かつて孤児院でもそうであったかのように、大切だと言っている物を奪い、集めたあのときのようにダンブルドアらが大切にしている英雄を欲してはいた。だが、あの頃もそうであったように、奪い取ったところで持ち主は変わらないのだ。だがこれは、と滲んだ血をハリーの体を覆う汗と共になめとる。

 ヴォルデモートの下で作り替えてやったそれは、もう以前のものではない。俺様だけの、俺様だけの獲物であり持ち物だ、とヴォルデモートはサイドチェストから回復剤を手に取るとそれを煽る。
 ぐちゃぐちゃになっていたローブを杖できれいにし……そこで魔法が自由に使えることを確認すると、ハリーを見降ろしてシーツをはぎ取った。これはもう俺様のものなのだから、俺様が許可したもの以外身にまとうべきではない、と服を燃やし、ハリーの杖を手に取る。妙になじむのはあの金の檻が関係しているのか。

 それ後々考えるとしようと顔ごとシーツでくるんだハリーを浮かせて腕の中に抱き込む。これはもう俺様のものだ、と扉を出ると同時に姿を消した。

 その後の英雄の行方は死喰い人でさえも知らない


Fin

 



あまりヴォルハリで見ないなーと思い勢いで書きました。
タイトルは…ド直球でもいっかぁーということで、ストレートなものにしてみましたがどうでしょう。
本来は鍵部屋かなと思ったのですが、ヴォルハリかつ、愛のない話ってないなーと思ったのであえての通常置き場にしましたが、大丈夫だったかな、どうかな。
それにしても元気な爺さんだ。

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