スクープ☆スクープ



よしっ、そのままそのまま……。
【カシャ】
やった!今日のベストショット☆
あぁ我らがアイドル。最近ますますかわいさに磨きがかかったんじゃないかい?
僕のコリン・ザ・xファイルはここ最近で2冊増えちゃったよ。
もうそろそろ第35ファイル目を作成しなきゃ。そういえば……最近すっごく嬉しそうな笑顔を向けているときがあったような。
それも頻繁に。
大体が赤面しちゃってるし……。
もしかして。このハリー親衛隊のこの僕を差し置いて、誰か抜け駆けしたな!!一体誰!?
ハーマイオニーはロンにキープされているし。
まぁ二人がくっつくなんて事はないと思うけどさ。
他には……う~~ん……いないなぁ。思い過ごしかな?

「ハリー。最近上手くいっているの?」
そんな声が聞こえて思わず聞き耳を立てる。
早くしないと魔法薬学に遅刻して減点かもしれないけれど……。
ハリーに関する情報は一切聞き逃してはいけないんだ!!
「え?あ~うん。明日休みだから多分会うかなぁ~?」
え?誰に?
「……深く追求はしないで置くよハリー」
もしかして本当に恋人が!?!?
あともう少しでヒントくらい出るかも……。
「ミスタークリービー。すで始業ベルは鳴ったように我輩は聞いているが気のせいかね?」
 不意に背後から聞こえる声……。もちろん振り返らずにすっ飛んで地下牢へ降りていく。
「すっすみません!!」
て、逃げてもどうせ授業で会うんだけどね……。

思ったとおり減点されて大恥をかいて……始まった授業。
スリザリンの嫌味な奴らの一人がスネイプに何かを誘っているようだったけど断っていた。
まぁ僕には関係ないんだけど。あ、でも何処に出没するか知っといたほうがいいかも。じゃないとどっかでばったり……なんてことがあったらそれこそ人生終わりだよ。


やっと今日の授業が終わってこれからは写真タイム☆
森のぎりぎりなんかを歩いたりしてわれらがアイドルの姿を探す。
最近は放課後に会うことほとんど無い。
校内は先週見たけどいなくて。
……ここにもいないなぁ……。
何処にいったんだろう?しかたがないから風景写真も収めて早く現像しよっと。
今朝の写真を早くみなきゃ♪
夢中で歩いていると見慣れないところに出てしまった。
どうやらホグワーツの校庭からは見えない壁側に来てしまったらしい。
温室もずいぶん離れてしまった。
ここにくるのは初めてで何か起こるんじゃないかってドキドキしながら進……ん?
あそこに入る黒い影は……スネイプ!?
あそこって何か材料になるものを育ててるのかな?あ!この写真とって貼り付ければみんな驚くかもしれない!
蛇教師、秘密の園で 花を愛でる
……気持ち悪!でも結構いけるネタかもしれないぞ!?いつも減点ばかり(特にハリーに対して)……日頃の恨みだ!!
「気付かれないようにしなきゃ……」
この学校に入学して以来、僕は尾行術が上手くなった。
それでも細心の注意を払いながら一歩一歩近寄る。
何せ相手はスネイプ。
みつかりでもしたら……。
材料にはなりたくないです。
あのねちっこい髪と鉤鼻が見える位置まで移動し、シャッターチャンスを狙う。

【パキッ】

「!」
もしかして何か踏んだかなぁ???やばい!ばれる!殺される!!実験台にされる!!!
まだ僕は死にたくないよ!!!スネイプが音に気が付いたのかさっと振り向いた。
「……あっ……先生」
 姿が見えない声が聞こえてさらに僕の心臓は収縮する。
今の声って何処から???
「ずいぶん早かったな……」
「だって……最近会ってなかったから寂しくて」
「授業で会っているだろうが」
思わずシャッターチャンスを逃してしまう。あの……あのスネイプが……笑った!?
「もうマントをぬいでもいいぞハリー」
「え~。先生が取ってくださいよ。ちゃんと僕の位置分かってる?」
ちょっとたんま!!いっ今ハリーって言った!?言った???違う人だよね。
うん。そうに違いない。
だってそうじゃなきゃ……
スネイプが何のためらいもなく宙を掴むとそのまま下に引く。
マントが取れたようで目の前には……
「ハリー。お前が何処にいようともすぐに分かる」
「ちぇ。先……誰もいないよね。セブルスのこと驚かせたかったのに……」
絶対に見たことの無い、はにかむ様な照れたような笑顔。そんな顔、スネイプに向けるなんて……そんなもったいない!!僕らにも……いや、僕だけに向けてよハリー!!!
「安心しろハリー。ここに来るのはよほど物好きなばか者くらいだ」
「どうせ僕は物好きですよ~だ。じゃあ先生、その物好きな生徒が今何をしてほしいのか当ててみてください」
 わざと拗ねたようにスネイプに背中を向けかけて……え?今スネイプ何をした?向きかけたハリーの腰を掴んで……顎を押さえて……なっなっなななキッキッキッキッキッキス!?!
そんな恋人達がするような……そんな長いキス……。

 気が付くと僕はシャッターを押し捲っていた。もうパニックを起こして何がなんだか……。
はっとしたときにはすでにフィルムが巻き戻り取れなくなっていた。
フィルムはあと一本予備がある……どうしよう。片や憎っきスネイプ。
今スクープとして写真をとれば、もしかしたら教員を辞めさせられるかもしれない。
でも、そんな事をしたら僕らのアイドルハリーにまでとっばっちりが……。
たしかに頑張ってスネイプを写さずにハリーの顔だけを取ればそりゃもう最高だけど……。