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そんな葛藤をしている間にふと2人を見ると…んなぁ!?
「セブ…んやぁ…もっと…。んはぁ、、はっ…ひゃ!」
「日があるうちに抱くのは久しぶりだなハリー。」
だっだっ抱くってなんですか!
なんでどうして……。ハリーはスネイプの敷いたローブの上で裸になって寝転んでいて…そこにスネイプが覆いかぶさっているわけ?僕が考え事をしていたほんの数分で!!
思わずごくりと生唾を飲み込んで事の成り行きをただぼうっと…って見ていられるわけが無いでしょ!!!
でも今更逃げられない…。
もしこんなところを見てしまったってスネイプにばれたら…殺される。
いや、もしかしたら案外逃がしてくれるかも…。
見ているのは嫌だけど逃げる勇気も無い!
ここはひとつ心を落ち着かせるためにカメラを…。
無意識の内にフィルムをセットしていたらしくフィルターを覗いてさらに拡大…
もっもっと小さくして見えないように…。
あ、ハリー幸せそうな顔。
とても淫らなあの表情…。
これはアップで撮らないわけにはいかない!!!
夢中で撮ること数時間…。すっかり日は落ちてあたりは月明かりだけ。
それなのに…まだ終わらないの?何回ハリーの艶を含んだ声を聞いたと思ってるの?僕ももう限界だよ!!
早く寮に戻ってトイレに篭もりたい。
「セブルス…。そろそろセブルスの部屋に行きたいなぁ。」
「そうだな。風邪をひいては困るからな。まぁお前が風邪を引いても我輩が薬を調合して差し上げよう。」
「え~!苦いよ。」
そんな会話をしながらようやく立ち上がって城のほうに…って僕のいる方向じゃんか!!
どっどどうしよう!逃げなきゃ!いや、今逃げたら100%見つかる。それこそ蛇の前で音を立てて逃げだすか弱い蛙。逃げたが最後つかまって八つ裂きにされて…。いや~~!!
身をできるだけ小さくしてかがみこむ。
どうか見つかりませんように!!
「…。」
通り過ぎる瞬間、確かにスネイプは僕のほうを一瞬見てハリーと共に城の中に入っていてしまった…。
ばれてる!ばれてる!!!
だってその一瞬、僕を見ながら明日授業が楽しみだって言うような目線を投げかけてきたんだよ!埋められる…。
みじん切りにされて鍋で煮られて森の奥底に埋められ…いや、もしかしたら、このハーブ園の肥やしに…。ハリーに頼めば大丈夫かも…。
て、んなの頼めるか~~!!
あぁ~パパとママ、どうか僕が行方不明になったらスネイプを捕まえてください。
そしてデニス。スネイプに埋められないように頑張れ!!
…僕も寮にもどろう。
今日はスネイプが巡回していないおかげかフィルチにもあわずにグリフィンドールの談話室に戻ることができた。
そこにはハリーの親友の姿が…。
「あ、クリービー。ネビル見なかった?」
「レポートを代わりに持っていこうと思ったらいなくて…。」
どうしてそんなに心配そうな顔をしているんだろう…。
「そういえば…廊下ですれ違ったような気もする…。」
そうそう。魔法薬学のレポートだろうけど…あれ!?
「もっもしかしてスネイプの提出物!?」
さっきの光景がフラッシュバックする。
“セブルスの部屋に行きたいなぁ”
やばいよ!鉢合わせだよ!!
「…貴方もしかして…」
「ハリー見かけたのかい?」
うっうん。何もいえずに頷くと二人そろってご愁傷様のポーズ。
ということは…
「二人とも知ってい…」
「えぇ。まぁ。私が二人のキューピットになってあげたんだからね。」
余計なことをしないでよハーマイオニー。
後日、3日続いた悪夢はやっと息を潜めた。
けど、ネビルは一ヶ月あまり夜うなされていたらしい…。
何を見たんだろう?
そして僕は今日もハリーを撮るため校内を走り回る。
こうなったら絶対、スネイプからハリーを奪い取るんだ~!!!!
~fin
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